20220914_こんぶ
目に留まった記事。
北海道内では2014年に1.7万トンの生産があったが、2022年は1.2万トン半ばまで落ち込むという。
理由は、
・道東で流氷被害
・海水温上昇で生育条件悪化
・高齢化で人手不足
コロナ禍で飲食店需要は減退していたが、今後は回復基調。供給↓+需要↑で、業務用も家庭用も値上げ中、東京のスーパー小売価格はコロナ前と比較して9%高いとのこと。
ずっと前に、テレビでコンブ漁の様子を見たことがある。
これだったみたい。
おばあさんが風の吹きすさぶ浜辺で、海からずりずり、ずりずり、とコンブを浜にひっぱり上げる。おばあさん以外の人影はなく、コンブ漁のための小さな番屋がひとつあるのみ。ずりずり、ずりずり。。。黒くて重たそうな、海水をたっぷり含んだコンブは、小さなおばあさんの体には似つかわしくない。けれどおばあさんはすごい力で黙々とコンブをひっぱりあげる。浜でそのまま乾燥させる。手間ひまはかかるけれど原価ゼロでお高い昆布が出来上がる。だけど、あの寂寥感溢れる浜辺で人生を送ろうと考える若者はそう多くないだろう。
道南では養殖が行われているようなので組織立って生産している。それ以外の地域は家族単位でずりずりしている。ユリばあちゃんは存命していないかもしれない。ユネスコ無形文化遺産の和食。その礎は脆弱に見える。