20221028_円安はプラスか
円安になると輸出企業は潤うというのが定説。戦後の高度経済成長を輸出に有利な為替レートによって成し遂げた日本。経済成長達成後も継続して円安誘導してきた。
だけど世界的なインフレと同時に起こった今回の円安はわけが違うのでは、と皆が不安に思っている。
岸田首相が言う通り、利益を得る輸出企業も確かにある。それによる国内経済への波及効果はいかほど?というのが関心事。
円安と日本企業 時間差伴いプラス効果拡大: 日本経済新聞 (nikkei.com)
ここに示されているチャート(厳密ではない)をみるとわかりやすいが、円安に伴うプラス効果は確かに出るが2年後という。
<理由>
〇輸出企業において
輸出品の現地でのドル建価格が下がる。材料価格はすぐ上昇。
↓
販売数はすぐには伸びないからドル建の収入が減少
↓
安さにつられて徐々に販売数上昇、売上高上昇、円建での売上高上昇を達成
〇国内市場において
輸入品から国産品への代替が起こり、国内生産増
海外子会社の配当金増
・・・・・・・・・・・
ここまでで2年かかるという。なるほど。
疑問は、安くなって売れる日本製の商品は何か?ということだ。HV車?家電?工作機械?精密機器製造装置?一昔前は、キャメロン・ディアスなどハリウッドスターがプリウスに乗ってた。今は・・・・・。
今回の円安は日本経済にプラスにならない。みんなが貧しいなか、商品価格が上がってもっと貧しくなってしまう。それがデータに出るのは2年後ってことかな。